ものづくり県しずおか

「ものづくり県しずおか」のオリジナル酵母と酒米

全国の地酒ファンからご支持いただいている静岡の地酒。しかし、静岡県が地酒の銘醸地のひとつとして認められた歴史は、決して古くはありません。静岡の地酒が大きく飛躍し、全国から注目を集めたのは、昭和61年の「全国新酒鑑評会」からです。この年の全国新酒鑑評会に静岡県内から21蔵が出品し、17蔵が入賞、内10蔵が金賞を受賞。全国的には無名であった静岡の地酒が、金賞の実に1割近くを占めるという快挙でした。 この快挙の原動力のひとつになったのが、「静岡酵母」の存在です。静岡酵母は、酢酸イソアミル優勢の柔らかな果実香を引き出す、静岡県開発のオリジナル清酒酵母です。静岡酵母で醸した酒は「静岡型吟醸」と呼ばれ、「フレッシュで飲みあきしない酒。」「フルーティな香りで、雑味のない綺麗な酒」「優しい味と香りで、食中酒として最適。」といった評価をいただいています。

また、平成18年には静岡県で初めてとなる酒米(酒造好適米)のオリジナル品種「誉富士」が開発されました。“酒米の王者”とも呼ばれる「山田錦」の人為的突然変異によって得られた、醸造適正の高い品種です。「誉富士」の地酒は、食中酒として、料理の味を引き立てます。米の旨味が感じられるまろやかさ、切れの良いあと味と豊潤な香り。和食だけでなく、チーズやハムなどにも合います。「誉富士」の地酒は全て特定名称酒、『吟醸王国静岡』が誇るプレミアムな日本酒です。

静岡県の酒蔵所在地

静岡の地酒を支える技術者たち

高品質な静岡型吟醸酒を支える技術支援

静岡県工業技術研究所
沼津工業技術支援センター
バイオ科 主任研究員
勝山 聡(かつやま さとし)

静岡県オリジナル酒造好適米の改良と新規開発

静岡県農林技術研究所
水田農業生産技術科
上席研究員
外山祐介(とやま ゆうすけ)