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多田信男杜氏
2020年度「現代の名工」に選出
磯自慢酒造株式会社
多田信男杜氏
2020年度「現代の名工」に選出
磯自慢酒造株式会社
01
about
厚生労働省が各分野で卓越した技能を持つ人を表彰する、2020年度の「現代の名工」に、磯自慢酒造(焼津市)で杜氏を務める多田信男さんが選出されました。多田杜氏は1942年生まれ、岩手県北上市のご出身。20歳の頃に酒造りの道に入ってから、58年目にしての快挙です。酒造りの道に入られたきっかけをお聞きすると「最初は杜氏になろうなんて気は全くなくて、いとこに誘われての小遣い稼ぎだったのです」「26、27歳の頃、蔵人として付いていた杜氏さんから、後継者にならないかと言われ、そこから南部杜氏の試験を目指し、真剣に勉強するようになりました」1974年、32歳の頃、南部杜氏試験に初挑戦、見事一回目の受験で合格を果たします。多田杜氏と静岡県の縁は深く、志太泉酒造(藤枝市)で13年間、杜氏職を務められています。この時に静岡酵母の生みの親であり、熱心に醸造指導を行っていた、河村伝兵衛氏と知り合います。「河村さんとは酒造りだけでなく、プライベートでもよく飲みに行きました」「河村さんは、当時、磯自慢の杜氏だった横山さんとも仲が良く、私にも引き合わせてくれて、3人で飲みに出掛けました」多田杜氏は志太泉酒造での杜氏職を終えると、宮城県白石市の蔵王酒造に移籍して6年、さらに杜氏としての研鑽を重ねます。1997年、蔵王酒造から磯自慢酒造へと移籍、再び静岡での酒造りが始まります。多田杜氏の酒造りといえば、見事な突き破精(つきはぜ)麹が有名です。突き破精麹は若々しい香気を備え、酵素力は掛麹に最良の状態となりますので、フレッシュな味と香りの磯自慢を仕込むためには、欠くことが出来ません。「突き破精の麹を育てるためには、米の表面の糠を徹底的に洗い落とさなければなりません」「また蒸米は、外硬内軟でなければ、良い麹を造ることが出来ませんので、米の見極め、洗米、浸漬による限定吸水と、最初から一切気は抜けません」「今、麹造りの担当者を決めて、良い麹を造るための教育を行っています。ただ、どうしても言葉で伝えられない感覚的な部分がありますので、やって見せ、やらせて見せての繰り返しです」と話してくれました。今回の現代の名工の選出についてお聞きすると、大変名誉で嬉しいことだと話してくれました。IWCの最高賞など、世界的な賞も受賞されていますが、とお聞きすると「海外の評価も今後ますます大切になると思いますが、サミットの乾杯酒に選ばれたことや、全国新酒鑑評会、名古屋国税、南部杜氏自醸清酒鑑評会など、国内の評価方が実感としては大きいと思います」岩手の奥様も、お喜びでしたでしょうとお聞きすると「現代の名工になったからと言って威張らず、これまでと変わらずにと言ってくれました。今回の選出も私ひとりの力ではなく、社長やみなさんの力があったからこそ。今後は後進の指導に、更に力を注いで行きたいと思っています」と謙虚に語ってくれました。