株式会社駿河酒造場

銘柄酒/「曽我鶴」「萩の蔵」「天虹」「忠正」
静岡県の老舗酒蔵の銘柄を受け継ぐ
平成22年創業のまだまだ若い蔵
駿河酒造場のそもそもの始まりは、掛川の「曽我鶴」の休眠蔵へと遡ります。曽我鶴は創業・慶応3年(1867年)の老舗酒蔵ですが、2000年を目前にして休業状態にありました。この曽我鶴の酒造施設での酒造りを計画したのが、後に駿河酒造場の初代蔵元となる萩原吉宗CEO。2004年、株式会社曽我鶴・萩の蔵酒造として活動を開始します。当時、掛川の蔵に何度かお邪魔しましたが、修繕や掃除に1年近く掛かって、ようやくの酒造開始、当時のメイン銘柄は『萩の蔵』でした。2010年4月、静岡市葵区材木町の旧・吉屋酒造(宝暦元年、1751年創業)が廃業することとなり、静岡でなじみ深い銘柄、『忠正』や『安倍街道』などを引き継ぐことになります。これを機に、生産拠点を掛川から安倍川の伏流水が豊富な、静岡市駿河区西脇へと移転、社名も株式会社駿河酒造場へと改めます。実はこの時、萩原CEOは脳梗塞で倒れリハビリ中でしたが、見事に新会社への移行をやり遂げます。
『天虹』が静岡市の定番銘柄として定着
新興蔵らしい挑戦で若いファンを獲得
初代蔵元となった萩原社長ですが、長年の激務からか、次第に体調を崩されていきます。そうした中、これまでの酒造りを支えてきた、甥の萩原大吾専務が、新拠点2年目の酒造りの指揮を引き継ぎます。曽我鶴・萩の蔵時代からの駿河酒造場ファンは多いのですが、2011年、南部のベテラン杜氏、葛巻文夫氏を迎えてから、その酒質が大きく変化したと言う人は多いのではないかと思います。葛巻杜氏といえば南部杜氏自醸清酒鑑評会で、15年連続優等賞(内、主席1回)を受賞した実績を持つ名人です。2014年の全国新酒鑑評会において、駿河酒造場はついに最高賞である金賞を初受賞。葛巻氏を杜氏に迎えてから3年目の快挙です。その頃の様子を、萩原大吾専務(当時)にお聞きしたことがあります。「この蔵は、元は商業施設だった建物を改装したものですので、天井の高さも作業動線も、元々、お酒を造るようには設計されていません。ですので、移転当初の酒造りは本当に苦労しました。今も建物や設備に手を入れて、少しでもお酒を造りやすいよう、改良を続けています」「2年目からは葛巻杜氏を迎えて、私や旧・吉屋さんで酒造りをしていた蔵人が中心となって、酒造りに取り組んでいます」「杜氏の葛巻さんはとにかく洗米を丁寧にという方で、そうした姿勢が徹底されると、やはり酒造りに一本芯が通ると思います」今後の酒造りついてお聞きすると、「市場が求める酒質は変化するものですから、そうした点も考慮して酒造りに取り組んで行きたいと考えています」と話してくれました。以来、駿河酒造場の評判は年々上昇しています。オリジナル銘柄である『天虹』そして辛口の『天虹 大竜爪』は、静岡市の新たな定番銘柄としてすっかり定着、特に若い年齢層のファンが多いとお聞きしています。受け継いだ伝統銘柄と、新しい挑戦。今後がますます楽しみです。

主要銘柄

品名:
米(精米歩合):
酵母:
日本酒度:
酸度:
会社概要
社 名:株式会社駿河酒造場
住 所:静岡市駿河区西脇25-1
連絡先:TEL. 054-288-0003 FAX. 054-288-0005
代表者:萩 原 義 満
杜 氏:萩 原 大 吾(自社)
創 業:平成22年(2010年)
最寄駅:大浜麻機線「中村町下」バス停下車、徒歩1分。
https://tenkou.base.ec/