島田市本通 大村屋酒造場の仕込風景

大村屋酒造場の酒米の蒸し上がりは朝の5時半。
県内ではかなり早い時刻だと思う。

蒸米の作業は蔵人は勿論、会長や社長も加わり、まさに総動員での作業。

上の写真は甑(こしき)で蒸し上がった酒米を均等に冷ます工程。放冷といいます。
この酒米は麹室と酒母室に運ばれます。

大村屋酒造場はこの甑での蒸米作業の他に、自動蒸米機のラインも同時に稼働。
掛け米用など、酒質、仕込み量によって使い分けている。

こちらは酒母室の様子。酒母タンクがなんと16本も使用されている。

こちらは麹室の様子。大村屋酒造場では全量箱麹以上での麹造りとなる。

こちらは醸造蔵の様子。床の上に密閉型タンクの口の部分だけが出ている。
効率的に安全に作業が行えるよう工夫されています。

上の写真の床面の下の様子。清潔な空間に大きなタンクが整然と並ぶ。

こちらの部屋は「おんな泣かせ」など大吟醸、吟醸などを仕込む先ほどよりも小さな
タンクが並ぶ部屋。手前右は今話題の「若竹 鬼乙女 涙」を仕込んでいるタンク。
100%誉富士の特別純米酒。小さなタンクで丁寧に醸されています。

ちょうどこの日は「鬼乙女 涙」の上槽日。上の写真は鬼乙女の荒走りです。

鬼乙女は数量限定品ですのでお早目のお買い求めをお薦めします ^^

 


User:koyahi | Date:2012.12.17 21:20 | Category:酒造りの風景

静岡市駿河区西脇 萩錦酒造の仕込風景

下の写真は萩錦の敷地内にある井戸です。
この井戸水はポンプで汲み上げているのではなく自噴なのです。

安倍川の伏流水。柔らかなとても美味しい水です。

上の写真は「枯らし」中の麹米。温度を下げて麹の活動を止める工程です。

上の写真は酒母タンクの様子。この小さなタンクで酵母の数を増やしてから、
大きなタンクに移し醪(もろみ)を造ります。

醪のタンクに櫂入れをする小田島杜氏。理論派の名杜氏として名を知られています。

上は蒸米を造る甑(こしき)と和釜です。釜の中にお湯をはり、高温の蒸気で沸騰させ
乾燥蒸気を作りだし、甑の中の酒米を蒸しあげます。

甑(こしき)の中に入れる酒米を洗う工程です。
ザルの中には正確に測った酒米が入っています。

この米を洗いながら何秒水を吸わせるか、秒単位のシビアな作業です。
上は洗米機で洗い中のお米。糠を完全に洗い流さないと綺麗な酒ができません。

上の写真は浸漬(しんせき)という工程。洗い終わった米を一定の時間水に浸し吸水させます。
このことを限定吸水といいます。

酒を仕込むのも、米を洗うのも、器具や布を洗浄するにも、お酒を詰めるビンを洗浄するのも
全て同じ水を使用しなければ品質が保持できません。

ですから、酒造りには大量の水が必要となります。各地方のお酒を地酒といいますが、
まさにその土地特有の酒だと言えるのかもしれません。

 


User:koyahi | Date:2012.11.24 21:24 | Category:酒造りの風景

神沢川酒造場 2012年(H23BY)の酒造り風景

 

この日は雲一つない晴天。凄まじいほどの青空でした。

神沢川酒造場のシンボルともなっている白い煙突が青に映えます。

 

 

蒸しあがった酒米を放冷機に投入する作業風景です。

 

 

こちらが放冷機です。蒸しあがった酒米をほぐしながら熱を冷ます工程。

放冷機を覗いて蒸米の状況を確認しているのは山影杜氏。南部の名杜氏です。

 

 

上は醪(もろみ)のタンクです。このタンクの中では、

 

(A)麹の酵素がデンプンをブドウ糖へと変化させる。(糖化)

    ↓

(B)酵母がブドウ糖をアルコールへと変化させる。(醗酵)

 

という反応が起こっています。つまり「糖化」と「醗酵」を同時に並行して行っており、

このことを「並行複醗酵」と呼びますが、東アジアのお酒の特徴なのです。

 

並行複醗酵でアルコール度を上げていくには、燃料となる「糖」が必要なため、

醪のタンクには三回に分けて麹米と掛け米を追加投入します。

このことを三段仕込みと呼び、それぞれの段階を

初添(はつぞえ) → 仲添(なかぞえ) → 留添(とめぞえ) と呼ます。

 

 

上の写真は、麹室(こうじむろ)で麹の状態を確認する山影杜氏。

山影杜氏は静岡の酒造りにおいて、麹造りの質的向上に大きく寄与した方です。

 

酒造りには、『一麹(こうじ)、二もと(酒母)、三造り(醪)』という言葉がありますが、

麹の出来で酒質の8割は決まると言われるほど重要な工程なのです。

 

 

最後に洗米作業の様子です。

ザルに入った酒米を大量の流水にさらし、糠(ぬか)を完全に洗い落とします。

 

その後、仕込み水に一定時間ザルのまま浸け(浸漬)、浸ける時間を秒単位ではかりながら

一定量の水を吸わせます(限定吸水)。この吸水させる水分量によって、

蒸米の仕上がり状態(硬い・柔らかい)が決まります。

 

 


User:koyahi | Date:2012.03.05 16:37 | Category:酒造りの風景

富士正酒造 朝霧高原の新しい醸造蔵で初造り。

富士宮市の富士正酒造では2011の造りから、

新築なったばかりの「あさぎり蔵」での仕込みが開始されます。

新しい蔵の場所は、「朝霧高原道の駅」に隣接する「あさぎりフードパーク」内。

標高約1000メートル、靜岡県内ではもっとも高地での酒造りとなります。

酒造りにとって大切な水は、深さ200メートルから汲み上げた富士山の伏流水。

『柔らかな良い水が出ました』と、蔵元である佐野社長からお聞きしました。

 

 冨士正酒造 あさぎり蔵

 

甑(こしき)から吹き上げる乾燥蒸気が屋根から立ち昇る中、朝日が指し始めます。

この蒸気を見ると、「ああ、いよいよ造りの季節だなぁ」と毎年感じます。

蔵の脇のシルエットは、そう富士山です!

元の富士宮市上野の蔵も富士山をバックにしていましたが、さすがに朝霧高原、

富士山が間近に見えますね。

 

 

 

八重樫杜氏(南部)は、2010年の造りから富士正酒造の杜氏を務めています。

杜氏としての初年度にも関わらず、静岡県新酒鑑評会の純米の部で入賞を果たしています。

今年、富士正酒造の杜氏として2年目ではありますが、全く新しい環境、新築の蔵、麹室と、

条件は昨年よりもはるかに厳しいかもしれません。

実際、『新しい環境で、分からないことばかり』と教えてくれましたし、

麹室の管理を含め、麹造りにはかなり神経を使っている様子でした。

 

 

 

富士正酒造は八重樫杜氏を筆頭に、若い蔵人が多い。全く新しい不慣れな環境で、

酒造りという生き物を相手にする作業ですから、予測もつかないことも多々起こり得ます。

八重樫杜氏は、

『難しいけど、とにかくやるしかない。やりながら良い方向へ持っていく』と語ってくれました。

 

新しい藏で若き杜氏、蔵人たちが醸す、新しい富士正酒造の酒。

春の新酒を、心から楽しみにしています!

 


User:koyahi | Date:2011.12.02 15:05 | Category:酒造りの風景

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