静岡の地酒「静岡県酒造組合」 富士山、天城山地、南アルプスの名水で醸す静岡の地酒を蔵元情報と共にご紹介。日本酒の良さ、日本酒文化を多くの方に伝えたい。
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静岡県の酒蔵会社と蔵元の紹介

しずおか酒造りの風景


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インターナショナル・サケ・チャレンジ
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第11回 静岡県地酒まつりin東京

第22回 静岡県地酒まつりin静岡

日本酒で乾杯推進会議
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千寿酒造株式会社(2)

地元の市場で愛されるお酒を造りたい。


▲山下高明会長。地元磐田市の活性化にも積極的に取り組んでいる。

──なるほど。でも、100%地元米でできるようになれば、農業の活性化にも繋がりますね。
 ところで、静岡では南部杜氏が多いと聞いているのですが、こちらの杜氏はどちらなのですか?

 1世紀前の創業時から越後杜氏一筋です。昔は静岡県も越後杜氏が多かったのですが、今ではうちだけだと聞いています。
 特に昭和21年から昭和63年まで、40年以上も当社の杜氏を務めた河合清さんは、現代の名工にも選ばれ、黄綬褒章も受章したくらい名人でした。現杜氏の高綱さんも高齢になってきましたが、気力・体力の続く限り来てください、と言っているんですよ(笑)。

──そういうお話を聞くと嬉しくなります。今後は、杜氏はどうされていくのですか?

 淡麗で綺麗な酒を醸す越後流を変えるつもりはありません。杜氏は、才能溢れる若き製造部リーダーの鈴木社長です。越後流を継承していきます。

──社内杜氏になるというわけですね。確かに、杜氏の高齢化、継承者不足といった問題をよくお聞きします。後継の鈴木社長はどういった経歴の方なのですか?

 東京農大を卒業してすぐにうちに入ってくれました。そして、いろんな部門の経験を積んで、平成8年には蔵の責任者になりました。今は地方酒類審議委員、県下の蔵元から選ばれて利き酒の審査などやってますよ。


▲鈴木繁希社長。蔵の製造責任を担う。

──それでは、鈴木社長にお聞きします。杜氏に就任されたということですが、緊張はしませんか?

 お酒は生き物ですから、ドキドキですね。でもこの生き物というのは、いわばアナログ的。そんな仕事をしてみたかったから嬉しくもあります。まだまだ一人前ではありませんが、これは職人の仕事ですから、次世代へと継承していかなければならない責任も感じてます。

──意気込みがひしひしと伝わってきます。また仕込み時期にぜひ取材させてください。
 山下会長が鈴木社長に期待されること、また新たな蔵人さんの構成はどのようにお考えですか?

 そうですね。社長は自分好みのお酒を思ったように、どんな酒でも造れるような技術を持った職人と思っていますから・・・。良いと信じる「千寿」の酒を造ってもらいたいですね。
 蔵人は全員で4人、若手育成のために分担を決めてやるのではなく、全員が一丸となって何でもできるような指導をしていきます。

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