肴がなくてもスイスイ飲める、そんな酒がいいなあ。
──今、何か取り組んでいる新しいことはありますか?
今、古酒にはまっていますね。純米酒を冷蔵庫でなく、常温で熟成させる。昔、お客さんが売れ残っていた古い酒を飲んでみたら旨かったって連絡くれて(笑)。それからいろいろ試してみて、純米の瓶詰めを常温で寝かせています。これが飲んでみると独特のクセというか、コクがあって旨いんですよ。


▲上:100年前に使われていた道具たち。下:昔は樽から升売りをしていた。当時の名残りを残す升。
──聞いているだけで旨そうです。でも、常温熟成の古酒って、よほど酒質に自信がなければできませんよね。今度、ぜひ飲ませてください(笑)。
ところで、銘柄の「小夜衣」はとても優しい語感なのに、味は“ガツン”と強い酒だと思いますが。
そうだなあ、鑑評会向けのいい酒じゃあないよな(笑)。でもいい酒が必ずしも「旨い酒」ではないと私は思うね。だからうちはもう鑑評会には一切出してないんですよ・・・。なんて、また余計なことを言っちゃったなあ。いつも会長や皆に怒られちゃうんだよ(笑)。
──カットしましょうか?(笑)。
大丈夫、大丈夫。皆毎度のことで慣れてるから(笑)。私はあんまり香りの強い酒は好きじゃない。うちの酒の飲み口はガツンと強いけど、食べ物の邪魔はしない。でも、食べ物の味をうけとめる、しっかりとした腰があるから飲み飽きはしない。まあ、そういう酒ですよ。
──ズバリ、社長の酒造りのモットーは?
酒が好きなら、旨い酒ができる!
──明快です(笑)。ありがとうございました。
(取材日:2007年8月17日)




