静岡型吟醸の伝統を守り続ける三蔵のひとつ。
一杯、また一杯と盃がすすむ酒。
──社長の酒造りの過程で一番のこだわりを教えてください。
搾り・・・ですかね。良い酒を造るための70%は、搾りの成功に掛かってるといっても過言ではないと思います。だから、うちでは袋洗いに始まり袋洗いに終わる。とにかく袋洗いを20日から30日間、とにかく洗いに洗います。冷たい流水で。そりゃあ、冬ですからね、並みの冷たさじゃないですよ。でもここをしっかりしておかないと袋香が残って、味がまるっきり変わってしまいますから。
酒造りは、お客さんの口に入るまでが物語なんですよ。だから、毎年酒造りの新しい発見があり、ストーリーができていくんです。


▲タンクに巻かれたホース内に水を通し、タンク内の温度を下げる。少量ずつ丁寧に仕込まれる。
──「傳一郎」というお酒が並んでいますが、どなたのお名前なのですか?
それは私の名前です。のれん分けではないのですが、河村傳兵衛先生からいただきました。私は傳一郎で、一番弟子というわけです(笑)。
──こちらでは、種類としては何を重点に造っているのですか?
100%特定名称酒ですね。本醸造以上のものになります。中でも特別本醸造が主力。
静岡型吟醸は本当に贅沢な造りの酒です。高価ではありますが、価値のある美味しいものを多くの方に味わってほしいと思っています。
──これからどんなことをしていきたいとお考えですか?
純粋な静岡型吟醸の酒造りがなくなりつつある今だからこそ、逆にそこにブランド性を見出し、日本の地酒のひとつのスタイルとして提案していきたいですね。
──ありがとうございました。
(取材日:2007年8月10日)





