静岡の地酒「静岡県酒造組合」 富士山、天城山地、南アルプスの名水で醸す静岡の地酒を蔵元情報と共にご紹介。日本酒の良さ、日本酒文化を多くの方に伝えたい。
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静岡県の酒蔵会社と蔵元の紹介

しずおか酒造りの風景


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インターナショナル・サケ・チャレンジ
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第11回 静岡県地酒まつりin東京

第22回 静岡県地酒まつりin静岡

日本酒で乾杯推進会議
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英君酒造株式会社(2)

どんな食事にも自然と馴染む、そんな食中酒でありたい。



▲上:タンクの間にフラットな床を敷き詰めた仕込み蔵。奥に見えるのは放冷機。下:すぐ側の区画には開放型タンクが並ぶ。

──仕込みですが、今はどのような体制で行っているのですか?

 岩手県の花巻から南部流の古川靖憲杜氏と、蔵人がふたり来てくれています。あとは社員がひとり、そして私も参加しますから5人体制ですね。杜氏と私で酒質の設計をしています。
 杜氏の古川さんは67歳でまだまだ若いのですが、その技術を社内でも継承できるよう、社員が勉強してくれています。

──社長も酒造りに参加されているとのことですが、早い時期から蔵に入られたのですか。

 いえ、学生時代、20年以上前ですが、その頃の飲み会では「イッキ飲み」とかがよくあったんですね。そのせいで友人たちの日本酒に対するイメージが本当に悪くて・・・(笑)。
 だからというわけではないのですが、大学の微生物学科を卒業後、不二家に入社して、う〜ん、今、不二家というとまたまたイメージが悪いのですが、そこでチョコレートの製品開発を6年間やっていました。蔵に戻ったのはそれからです。

──貴重な経験とは思うのですが、その経験が酒造りに何か役立ったなんてことは?



▲上:冷蔵施設の整った吟醸、大吟醸用の仕込み室。下:貯蔵蔵。中の温度は5℃に設定されている。

 ありません(笑)。強いて言えば、ものを作るアイデアを考えるという部分でしょうか。

──そうすると、酒造りを本格的に学ばれたのは、蔵に戻ってきてからですか。

 そうです。工業技術支援センターで、河村傳兵衛先生に就いて学びました。昔でいう書生みたいな感じで、ここから毎日静岡まで車を運転して通いました。怖い方ですからね、随分と厳しく仕込まれました(笑)。
 その時、河村先生と一緒に県内の酒蔵さんを回り、それぞれの蔵元が大変な努力をされている姿を見て、初めて目が覚めたというか・・・。その一生懸命な姿に感動して、あらためて「自分もやらなければ!」という気持ちになりましたね。

(*)河村伝兵衛氏:元・静岡県沼津工業技術支援センター研究技監。静岡酵母の研究開発と、その醸造指導に尽力し、静岡県産酒の品質向上に多大な功績があった。平成15年に退職。現・株式会社RIVERSON代表取締役。

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